AIエージェント特許の「本質」とは?=オーケストレータ
生成AIを用いた特許を検索すると、出願日と特許公報発行日との間の日柄が短くなっており、早期審査請求のケースが多いように感じます(当然かと)。
最近、「AIエージェント」という言葉も流行ってきており、特許公報における請求項にも多く記載されるようになってきました。
生成AI(大規模言語モデル)は、受動的に指示されたテキストを生成するものであるのに対し、「AIエージェント」とは、能動的に複数のAIを連携して稼働させる指揮者です。
しかしながら、検索された特許公報に記載されたAIエージェントとは、既存の生成AIを、単に「AIエージェント」と記載したに過ぎないものが多いように読めます。
一方で、AIエージェントの本質とは、「オーケストレータ」にあると考えています。
ここで、「AIエージェント」&「オーケストレーション(またはオーケストレータ、オーケストラ)」をキーワードとして特許公報を検索すると、現時点で全くヒットしませんでした。但し、特許出願自体は、既に多くされていると思います。
AIエージェントとは、生成AIのような単なる応答マシンではなく、特定の目標を達成するために「自ら計画を立て、環境を認識し、外部ツールを使用して行動する」自律的なエンティティです。即ち、ビジネスモデルを構築するために、「オーケストレータ」をどのように設定するか?が重要となってきていると考えています。
オーケストレータを言語化せよ!
AIエージェントのオーケストレータに対するプロンプトは、単一の生成AIへの指示(シングルプロンプト)とは異なり、「何を答えるか」という指示から、「どのように問題を分解し、誰に解決させるか」というマネジメントの指示となります。以下のように例えば複数のプロンプトに分類されます。
- システム・メタプロンプト
全体挙動を規定する最上位の指示(役割定義、制約事項、停止条件) - エージェント定義プロンプト
エージェント毎の個別指示(例えばペルソナ指示、スキル指示、出力形式) - プランニング・推論プロンプト
ワークフロー(思考プロセス、条件分岐) - ツール・定義
外部ツールに対する機能説明・引数指定
特徴あるビジネスモデルを、AIエージェントに対する言語化をすることによって、複数のAIを連携させるシステムに対して特許性が認められる可能性もあります。