情報技術専攻 早原特許技術事務所

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【特許第7123517号】ブロードキャストの品質が劣化してもリアルタイム型放送を継続する!

Date:2024年5月11日 | Category: |

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7123517/15/ja

【特許番号】特許第7123517号
【登録日】令和4年8月15日(2022.8.15)
【発明の名称】ブロードキャスト及びユニキャストでコンテンツを配信するコアシステム装置、端末、システム、プログラム及び方法
【特許権者】一般社団法人日本ケーブルラボ
【発明者】松本修一

【課題】
近年、ケーブルテレビ事業において、従来の引込ケーブルに代わるローカルIP放送の導入が検討されています。5Gや4Gなどの移動通信システムを用いたローカルIP放送は、高い伝送品質を実現し、視聴環境の整備に貢献することが期待されています。
しかし、ローカルIP放送には、データ欠損による視聴品質の劣化という課題が存在します。特に、リアルタイム型放送サービスにおいては、端末が受信したコンテンツを即座に再生するため、データ欠損の影響が顕著に現れます。
ローカルIP放送では、ブロードキャスト配信とユニキャスト配信を組み合わせたハイブリッド方式が採用されています。
ブロードキャスト配信は、効率的にコンテンツを配信するのに適していますが、受信環境によってはデータ欠損が発生する可能性があります。データ欠損が発生した場合、端末は、放送補完サーバから欠損データをユニキャストで取得する必要があります。
しかし、リアルタイム型放送サービスでは、コンテンツを即座に再生するため、データ欠損を補完する時間がありません。

【目的・効果】
本発明は、複数のチャネルのコンテンツを、基地局を介して複数の端末へ配信する際に、ブロードキャストの受信品質が劣化した端末に対しても、リアルタイム型放送サービスを維持することができます。

【請求項1】
複数のチャネルのコンテンツを配信するコアシステム装置と、当該コンテンツを基地局を介して受信する端末とを有するリアルタイム型放送サービスのシステムであって、
コアシステム装置は、
チャネル毎に、複数の端末へブロードキャストで放送可能なブロードキャスト配信手段と、
チャネル毎に、ユニキャスト配信要求を送信した端末へ、ユニキャストで配信可能なユニキャスト配信手段と、
チャネル毎にブロードキャストフラグ及びユニキャストフラグを記述したチャネルリストについて、ブロードキャストで配信中のチャネルにおけるブロードキャストフラグをセットする適応配信制御手段と、
チャネルリストを、複数の端末へ配信するチャネルリスト配信手段と
を有し、
端末は、
チャネル毎に、ブロードキャストで受信可能なブロードキャスト受信手段と、
コアシステム装置から受信したチャネルリストについて、視聴チャネルのブロードキャストフラグがセットされている場合、最初は、当該チャネルを、ブロードキャスト受信手段で受信し始めるように制御すると共に、ブロードキャストの受信品質が所定条件以下に劣化したか否かを判定する適応受信制御手段と、
適応受信制御手段によって真と判定された際に、視聴チャネルのユニキャスト配信要求をコアシステム装置へ送信し、コアシステム装置から、当該視聴チャネルのコンテンツを、ユニキャストで受信するユニキャスト受信手段と
を有し、チャネルリストを用いてブロードキャストとユニキャストとを適応的に切り替えることを特徴とするシステム。

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