エージェント型生成AIの特許戦略について
「汎用的な生成AIを用いることに特許性があるの?」と思われることもあると思います。
しかし、まずは、自社事業における「当たり前の工夫」にこそ注目してください。
近年、AI開発現場は、複数の生成AIを組み合わせた「エージェント型」「オーケストラ型」と移行しています。
今回は、エージェント型生成AIについて発明を抽出する際に、どのような視点を持つべきかを説明します。
- 「自社事業のフロー」に最適化した判断ロジック
生成AIの本質は、プロンプトによって「判断、判定」させることにあります。ここで、生成AIを起動させるタイミングを考えます。
・どのタイミングで、生成AIを実行させるか?
・複数の生成AIを、どのようなフローで実行していくか?
・全体として高速したフローで、複数の生成AIを実行するには、どのような全体構成にするか?
自社事業特有のフローを、生成AIに例えて考えていただきたいと思います。 - 「汎用ツールの組み合わせ」に宿る独自性
汎用の生成AIを用いたとしても、「どのツールを、どの順番で、どのような条件で組み合わせたか」を考えてください。
・複数のデータベースに対して、クエリの内容に応じて検索の重み付けをどう変えるか?
・プロンプトによって、生成AIの「振る舞い」をどのように統制するか? - 「ビジネスの安定運用に欠かせない」発明
・ハルシネーションを防ぐための、複数の生成AIの組み合わせ
・トークンコスト低減のための、複数の生成AIの組み合わせ
・ユーザの意図に応じた、複数の生成AIの組み合わせ
「こんな細かい工夫なんて、特許になるはずがない」と思考を停止することは機会損失の1つです。
なぜその処理が必要だったのか」という課題解決のストーリを言語化することは、生成AIの組み合わせを思考することと同じことです。