最近、特許庁からの拒絶理由通知の引用文献の雰囲気が変わったか?
実務をしていて、最近、【特許庁からの拒絶理由通知の引用文献の雰囲気が変わったか?】と思うようになってきました。
具体的には、引用文献に外国文献が増えたような気がします。当然ながら、特許庁の「AIアクション・プラン」が進んでいるのではないか?と思います。
中国の公開公報が、中国語そのままで引用されて拒絶理由を受けたときは「こういう時代か?」と思わされました。
結局、その中国の公開公報を、生成AIに翻訳させて、その技術内容を認識することになり、ひと手間かかることになります。
AI審査によって引用文献を検索する手間が省けるなら、出願審査請求の印紙代ももう少し下げてほしい、ぐらいです(笑)
しかしながら、その拒絶理由通知を見て、強く感じたことがあります。
【進歩性拒絶の論理構成がほとんどできていない!】
特許庁としては、機械翻訳が組み込まれたAIシステムによって、容易に引用文献を検索することができます。
一方で、複数の引用文献を組み合わせた進歩性の論理付けができていない、ように強く感じます。
特許業務に熟練していないと、この拒絶理由通知を受けると、一気に「あきらめムード」に落ち込んでいきます。
しかしながら、よく考えると【何か違う】と感じざるをえません。
具体的にいうと、請求項の各構成要素について、「構成要素aは引用文献Aに記載されており、構成要素bは引用文献Bに記載されている。従って、当業者が容易に想到できる」ような感じに見えてしまうんです。
特許庁のAIシステムは、多分、本願明細書と引用文献との類似度をスコア化して、最も高いスコアの引用文献を主引用文献として、その差分を副引用文献にしていると思います。
しかしながら、主引用文献と副引用文献との組み合わせの論理付けが「ほとんど無い」又は「技術分野同一」で済ませている場合が多い、ように感じます。
熟練の弁理士であれば、一度「あきらめムード」に落ちた後、1時間後ぐらいに「これ違うんじゃね?」と気付く場合が多い、と思います。
特許庁の審査官には、類似文献を検索することではなく、本願発明の本質を理解してほしい、です!